国際CICIAMS
本部
日本カトリック看護協会は、「国際カトリック看護師・医療ソーシャルアシスタント協会のアジア地区」に属しています。本部はバチカンにあり、正式名称は次の通りです。
CICIAMS:(仏)Comité International Catholique des Infirmières et Assistantes Médico-Sociales
(西)Comite Catolico Internacional de Enfermerasy Asistentes Medico-Sociales
(英)International Catholic Committee of Nurses and Medico-Social Assistants
現在の会長は、エスティワニ王国、ローズマリー・コーシ・ムテスワ博士,MPH,PhD,RNである。
CICIAMSのホームページはこちら⇒HP
設立
1928年 仏圏6か国会議で国際専門職協会設立が決定。本部はパリ。1933年 フランスルルドにてカトリック看護協会国際研究委員会が設立
1959年 日本カトリック看護協会創立2年目に加入
1960年 国際カトリック看護協会事務総長マドモアゼル・カリーの来日、支部視察。
1963年 本部をブリュッセルに移動。
概要
・法的根拠CICIAMSは、教会法298〜311条および321〜329条に従って法人格を有する国際私的信徒協会です。
・使命
CICIAMSは、カトリック教会の道徳的および社会的教えに基づき、国内および国際協会とともに、看護ケアにおけるキリスト教的および専門的価値を推進することに尽力します。
・目的
CICIAMS は、看護師にベストプラクティス、現在の医療倫理問題に関する最新情報を提供し、カトリックの真実を他の国際機関と共有することで、世界中のカトリック看護師コミュニティを支援しサポートします。
倫理綱領
カトリック看護師の倫理綱領(CICIAMS倫理ガイドライン)(日本語版) [pdf]世界総会 CICIAMS General Council Meeting
世界総会は、4年ごとの世界大会と隔年開催の地域会議において開催されます。1000名以下の会員を有する国の会長は、議決権1票を保有します。
2022年:ペンシルベニアにおける世界総会において、JCNA札幌支部顧問司祭/天使大学講師/メリノール会管区長のFr.ケネス・ジェラルド・スレイマン師がCICIAMS教会補佐(CICIAMS International Ecclesial Assistant)に選任され、フランシスコ教皇から任命状を授与されました。
2024年:8月6日、Kenya School of Monetary Studies,Nairobi, Kenyaで世界総会が開催され、教会補佐のFr.ケネス・ジェラルド・スレイマン師,MM.RNと清水会長が参加しました。同7日、同会場にてCICIAMS理事会選挙が行われ、国際会長が再選され、Fr.ケネス・ジェラルド・スレイマン師の教会補佐継続が確認されました。また、清水会長がアジア地区長・理事会メンバーに選出され、2024-28年、4年間の任期を務めることになりました。
世界大会
回次 | 開催年 | 開催国 | 開催地 | 備考 |
第1回 | 1933年 | フランス | ルルド | |
第2回 | 1935年 | イタリア | ローマ | 教皇ピオ11世による演説「看護の使徒職」 |
第3回 | 1937年 | イギリス | ロンドン | 教皇ピオ11世のメッセージ「カトリック看護師の職業的・キリスト教的形成について」 |
第4回 | 1950年 | イタリア | ローマ(名称変更) | |
第5回 | 1954年 | カナダ | ケベック | 世界共通のカトリック看護師倫理規約を要望し聖座の許可を得た。CICIAMS教会顧問はA・ジュラット司教。 |
第6回 | 1958年 | ベルギー | ブリュッセル | |
第7回 | 1962年 | アルゼンチン | ブエノスアイレス | |
第8回 | 1966年 | イギリス | ブリストル | |
第9回 | 1970年 | フィリピン | マニラ | |
第10回 | 1974年 | イタリア | ローマ | |
第11回 | 1978年 | コートジボワール | アビジャン | |
第12回 | 1982年 | オーストラリア | メルボルン | |
第13回 | 1986年 | ポルトガル | リスボン | |
第14回 | 1990年 | アメリカ | ニューヨーク | 34か国540名、日本12名参加 |
第15回 | 1994年 | ベルギー | ||
第16回 | 1998年 | 台湾 | ||
第17回 | 2002年 | インド | バンガロール | |
第18回 | 2009年 | メキシコ | モントレー | |
第19回 | 2014年 | アイルランド | ダブリン | 城会長、Sr.沢副会長出席 |
第20回 | 2018年 | マレーシア | クチン | 山口会長・Fr.ケネス・G・スレイマン師発表 |
第21回 | 2022年 | アメリカ | ペンシルベニア | Fr.ケネス・G・スレイマン師CICIAMS教会補佐に選任 |
第22回 | 2026年 | タイ | バンコク | 開催予定:11月9-13日 テーマ:人間の尊厳と平和:地球規模の変革の時 11月9日 Executive Board Meeting 11月10日 General Council Meeting 11月11-13日 CICIAMS XXUWorld Congress |
ニューズレター
April2024
〇会長メッセージ会長は詩篇61篇2節「地の果てから私はあなたを呼びます。私の心が打ちひしがれ弱っているとき、私を私よりも高い岩(あなたの助けがなければ届かないほど高い岩)に導いてください」という聖句を紹介し、ケニアでの世界総会が財政難などの問題があるが、会員がこの聖句に勇気づけられることを願うとともに、ケニアの同僚のために祈ってほしいと呼びかけました。
〇世界総会顧問ケネス・G・スレイマンの復活メッセージ
「私たち CICIAMS のメンバーが、私生活と職業生活を通じて、兄弟であり救世主であるイエス・キリストに倣ってこのメッセージを生きようと努めています。」 「聖書が人間のカルテのように読め、人間の病理の原因が利己主義と神の言葉への不従順であるが、神の言葉に従った無私または愛による治療計画も概説しています。」 「CICIAMS の看護師、助産師、医療専門家のメンバーは、愛を示すことで人間としての尊厳と価値の感覚を仲間の人間に植え付けることで、仲間の人間に対する神の介護者となるよう召されています。」 「聖書に根ざしたユダヤ教、キリスト教、イスラム教の宗教は、私たちが自分自身を救うのではなく、お互いを救うことに同意しています。この相互依存は私たちの強さであり、私たちを救う父なる神への共通の信頼を反映しています。」 「カトリックの宗教には、2つの聖職のバージョンがあり、叙任された聖職者と一般の聖職者です。私たちは皆、「洗礼」と「堅信」を通して共通の司祭職の一部です。(カテキズム、CCC 1141 および 1268、第 2 バチカン公会議文書 Lumen Gentium(10))」 「CICIAMSの看護師、助産師、その他の医療専門家として、私たちは共通の聖職者として神に仕え、私たちの命を聖体として使います。」
〇CICIAMS第7回アフリカ地域会議
8月5日:理事会、6日:総会、7-9日:地域会議
〇各国看護協会報告
日本カトリック看護協会からカリタスのとサポートセンターで支援する根本(南原)カリタス南相馬所長である本会仙台支部副会長の報告を伝えました。また、本会ホームページで能登半島地震災害支援金募集を行っていることも紹介しました。
October2023
〇会長挨拶:2024 年 8 月 5 日から 9 日にケニアのナイロビで開催される CICIAMS アフリカ地域会議の準備について説明があった。 理事や地区会長などの選挙について言及され、指導者の推薦を求め、「誠実さを維持することは簡単ではありませんが、すべての人が成長できる真の永続的な環境を作り出すためには非常に重要です」と述べた。〇2023年 6月 22 日、イタリア、ローマでCICIAMS会長と欧州地域会長のゴシア・ブリクチンスカ博士らが信者の教会活動を行う団体の年次総会に参加され、CICIAMSについて発表された。 それは、1998年5月に第1回国際教会運動会議でのジョセフ・ラッツィンガー枢機卿による演説を引用し、教会活動における「使徒性」(福音的生活を送りたい)は、@福音主義的な生活、A宣教師としての生活、B慈善活動、奉仕という3つの重要な要素が含まれると説明した。 Bの「慈善と奉仕」は言葉で行うのではなく、人生の一部である愛であること、が重要であるとの認識を説明された。 また、1935年8月27日、教皇ピウス11世は、ローマで開催されたCICIAMSの第2回世界会議に出席した2000人の看護師に向けて演説し、「看護師は患者の身体に健康をもたらすだけでなく、最も重要なのは、魂に命を吹き込むことである」と協調されたこと、そしてカトリック看護師協会は、看護師が司教や司祭と協力して、 「キリスト教の精神性と技術的専門知識を高め、その成果は患者にキリストをもたらすこと」であると説明された。加えて、真の使徒的生活を促進するためには、2022年8月に米国ペンシルベニアで開催された第21回世界大会を受けて、私たちは看護師にカトリックの5つの規律、すなわち毎日の聖書朗読、毎週の聖体拝領、ロザリオ、断食、告解の勧めを行った。 またCICIAMSが国際機関としての使命は、世界中の看護師を結集して相互支援することだと説明された。
Summer2023
〇会長挨拶:2023年5月12日、Nurses with Global Impact, Inc.とCICIAMSが主催した、米国ニューヨークの国連での国際看護の日の祝賀会に、CICIAMSを代表して私たちの一部が参加し、CICIAMS会員協会の受賞者4名が、世界の4つの地域で行っている名誉ある活動に対して賞を受賞した。 また、ロバート枢機卿・サラ(2022):霊的生活のカテキズム, 第8章;十字架の謎, EWTN出版, pp272を紹介した。〇2023年4月12日、国連の人口開発委員会において、CICIAMSからパトリシア・セイヤーズ博士,DNP,RNの発表が行われた。
〇2024年8月のアフリカ地域会議スケジュールの告知
〇各国のカトリック看護協会の活動報告
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地域会議 Regional Congress
1971年 アジア地域会議:インド(ポンペイ)1976年 アジア地域会議:マレーシア(クアラルンプール)
1981年 アジア地域会議:フィリピン(マニラ)
1985年 アジア地域会議:シンガポール
1989年 アジア地域会議:香港島
1993年 アジア地域会議:日本(名古屋、水野しづ大会長)
1997年 アジア地域会議:タイ(バンコク)(日本から司祭4名、会員20名が参加。Sr.沢副会長の講演「日本の医療の現状と今後の方向性」)
2001年 アジア地域会議:韓国(ソウル)(日本から46名参加。講演:三重県立看護大学 山幡信子氏「老年看護」、Sr.沢副会長「寺本松野〜死の看護から」)
2005年 アジア地域会議:香港島(日本から10名参加。テーマ「CICIAMSにおいて看護師・助産師の今日的意義について考える」)
2007年8月 マレーシアカトリック看護協会60周年記念式典(Sr.沢副会長出席)
2010年 アジア地域会議:シンガポール
2012年 第5回アフリカ地域会議:ザンビア(城会長発表、Sr.沢副会長出席)
2016年 第6回アフリカ地域会議:スワジランド(現エスティワニ王国)
2020年 パンデミックのため中止
2024年 第7回アフリカ地域会議:ケニア、ナイロビ市(清水会長発表「Synodality for Japanese Catholic Nurses」、Fr.ケネス・ジェラルド・スレイマン師発表「Finding Balance in our lives at home and at work with faith in God」、清水会長・Fr.ケネス・ジェラルド・スレイマン師セッション座長)
アジア地区メンバー国
CICIAMSアジア地区は9か国のカトリック看護協会で構成されています。1.Japan(現アジア地区長・理事会メンバー、1993年地域会議主催)
2.Bangladesh(助産師委員会委員長・理事会メンバー)
3. Hong Kong(1989年、2005年地域会議主催)
4. India(1971年地域会議主催)
5. Korea(2001年地域会議主催)
6. Malaysia(2018年世界大会、1976年地域会議主催)
7. Pakistan
8. Singapore(1985年、2010年地域会議主催)
9. Thailand(2026年世界大会主催予定、1997年地域会議主催)